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チョーキング現象は放置厳禁!原因や対策・補修方法まで解説

 
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  • 庭で作業をしていたら、服に白い粉がついてきた
  • 外壁を手で触ると粉がつく

あなたの家には、こんな症状はありませんか?

これは「チョーキング現象(白亜化現象)」と呼ばれる劣化症状で、代表的な塗り替えメンテナンスのサインとされています。この劣化症状の裏に、気づいていない重大な劣化が隠れている場合もあるため、「まだ大丈夫だろう」と安易に放置するのは危険です。

 

本記事では、外壁診断・メンテナンスのプロの視点からチョーキングの原因と具体的な補修方法をわかりやすく解説しています。

(この記事は2~3分で読めます)

チョーキング現象が起こる原因

チョーキング現象が起こる原因は「塗装の劣化」です。

あなたの家の壁を守っている塗装は、以下の成分でできています。

  • 樹脂(保護する)
  • 顔料(色をつける)
  • 添加剤(防カビなどの機能をもたせる)

この塗装は紫外線を受けると少しずつ樹脂の成分が壊れていきます。どんどんと樹脂が壊れ続けると、次第に含まれていた顔料は外側にボロボロと浮き出てしまいます。これが「チョーキング現象」です。ここまでくると、塗料による保護機能(防水性能)はもうありません。

つまり、チョーキング現象が発生している=塗料が寿命をむかえたということです。

 

まだ10年経っていないのにチョーキングが起きた?

じつは、まだ施工してから10年も経っていないのにチョーキング現象が起きた・・・という方も少なくありません。

 

その原因は何でしょうか?

一般的なシリコン塗料の場合、耐用年数が7~10年前後に設定されているものが多いです。そのため、7年程度でチョーキング現象が発生することは珍しいことではありません。ただし、塗料により耐用年数は異なるため、全ての塗料が10年前後で劣化するわけではありません。例えば、フッ素塗料なら10~20年、無機塗料は15年前後から30年近く持つものまで様々な種類があります。

つまり、10年経たずにチョーキング現象が起きるかどうかは塗料の種類によるということです。

 

それ以外に考えられるのが「性能不足」です。

塗料はメーカーの指定した正しい仕様を守らなければ、正しい性能は発揮されません。

・塗料の調合・希釈・攪拌不足
・塗布量(塗装する塗料の量)不足
・塗料の設計ミス

こういった「設計」は、見積もり書に記載されます。

前回の塗装は、このような条件は守られていましたか?

このような事態に陥らないためにも、塗装を依頼する業者は「正しい設計ができるかどうか」をしっかりと見極めましょう。

 

まだ大丈夫?放置が危険な理由

チョーキング現象は比較的知名度の高い劣化症状のため、「まだ大丈夫」と認識されることが多いようです。

ですが、これはNGです!

下記のグラフをご覧ください。

このグラフは「キセノンランプ法」と呼ばれる、塗料の耐久性を判断するJIS規格の試験データです。

塗料は「光沢」の低下具合によって寿命を判断します。

一般的に、カタログに記載される耐用年数は、「光沢が80%まで下がるまでにかかる時間」で判断されています。一方、チョーキングは「白亜化ライン」と記載がある部分で「光沢が30%まで下がった状態」です。

つまり、カタログで示される塗料の寿命よりもはるかに劣化が進行した状態がチョーキング現象を起こしている状態なのです。

塗料が寿命を迎えた段階から、外壁は雨水の浸食を受け、徐々に実害が生じるようになります。

そもそも塗装は、外壁や屋根が傷むことを防ぐためのメンテナンスですから、チョーキング現象は緊急性の高い状態と言えます。

誰でもできるチョーキング現象のチェック

外壁を3~5回程度、手のひらで擦ってみましょう。

このとき、手のひらに粉が付着してきたチョーキング現象が発生しています。

※黒いゴム手袋などを用いると、初期症状も見逃さず発見できます!

 

チョーキング現象の補修方法

外壁のチョーキング現象の補修は、「外壁塗装」を行うしかありません。
外壁塗装をすると、再び、外壁は本来の性能を十分に発揮できるようになり、元通り防水性も復活します。
ただし、上記のとおり「チョーキング現象」は塗料の耐用年数よりも後に出る症状です。そのため、現時点でチョーキングが生じている場合、チョーキング以外にも様々な劣化が生じている可能性があります。

まずは、外装劣化のプロに依頼して外装の劣化状況を診断してもらいましょう。

 

まとめ

チョーキングの原因は、塗料が長期間紫外線を浴びて、壊れてしまったことで生じます。

これは、傘で例えると穴が空いてしまったような状態で、外壁を雨水から守る効果は失われた状態です。

固いガラスも一度ひびが入ったらいとも簡単に割れるのと同じように、屋根や外壁も一度割れたりすると強度を失います。

そのため、屋根や外壁そのものが劣化してしまう「前」にメンテナンスすることが非常に大切です。

「このくらいなら大丈夫!」と安易に判断せず、まずは信頼できる専門業者に調査してもらいましょう!

この記事の執筆者:田中

外装劣化診断士、耐震技術認定者の資格を持つ建物診断のプロです。年間約300棟の建物調査を担当。ドローンによる屋根診断、外壁の劣化診断だけでなく、全棟屋根裏まで入って調査。

 

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