スレート屋根の苔・カビ|放置するとどうなるの?
我が家の屋根が知らないうちにずいぶん汚れている。
その汚れの大半が苔やカビや藻の繁殖によるものであることをご存じでしょうか?
でも、なぜ屋根の上にそんなものが生えるのでしょうか?
放っておいてもいいものでしょうか?
じつは、この苔やカビ!
美観の問題だけでなく、屋根の素材を痛める厄介なものです。
放置して塗装ができない状態になった場合は、高額なメンテナンスが必要となってしまうので注意しましょう!
本記事ではスレート屋根に苔やカビが生える原因とメンテナンス方法を解かりやすく解説していきます。
Contents
屋根に苔・カビが生える原因
上の写真のように、よく見ると黄色や茶色や緑色、また白っぽいものや黒い斑点のようなものまで、
屋根の上には様々な苔やカビが繁殖しています。
どうして屋根に苔やカビが生えるのでしょうか?
その原因は、屋根表面の防水機能が失われてきていることにあります!
つまり、原因は塗装の劣化です。
防水機能が失われると、雨水など水分を吸収して湿った状態が続き、苔やカビが繁殖しやすい環境になるのです。
少しでも苔やカビの発生を見つけたら、これは防水切れのサインだということで出来るだけ早く対応しましょう。
放置は絶対ダメ!苔・カビが屋根を蝕む
放置できない理由①:「見た目」が悪くなる
まずは、明らかに「見た目」が損なわれます。
苔やカビはそれぞれが胞子を飛ばして増殖するため、
増え始めると加速的に増えるという厄介な性質があります。
放置できない理由②:健康被害の可能性
屋根に発生する苔やカビの中でも、「黒カビ」は吸い込むと肺の奥でアレルギーを引き起こすため、
夏型過敏性肺炎の原因菌としても知られています。
カビは見た目だけの問題ではないんです。
放置できない理由③:スレート瓦が脆くなる
最も深刻なのが、スレート瓦を脆くさせること。
苔は、スレート瓦に根を張っています。そして、この根からは「根酸」が放出されます。
スレート瓦の主成分は、「水酸化カルシウム」という強いアルカリ性の物質のため、酸を浴びると溶け、徐々にスカスカになっていきます。(これを酸による腐蝕といいます。)
つまり、簡単に割れるほど脆くなっていきます。
もしも、スレート瓦がまっ黄色になるほど苔がびっしりと繁殖していたら、
すでに塗装をすることさえできないほど脆くなっている場合もあります。
苔やカビが目立ち始めたら、放置は絶対にダメです!
手遅れになった場合の工事は高額
もしも、塗装ができないほど脆くなった場合は次のどちらかの工事しか選べなくなります。
- 重ね葺き(カバー工法)・・・下地は腐っていない場合
- 葺き替え・・・下地まで腐った場合
どちらも、塗装に比べると非常に高額な工事です。
スレート瓦は、定期的に塗装してあげることでより安く、より長く使うことができるんですね。
苔やカビの発見から防水切れのサインだと気付き、早めに塗装工事することが最も重要です。
正しいメンテナンス方法
スレート瓦を塗装する場合、最も大切なのが「下地調整」です。
これが屋根塗装で失敗しない一番大切なポイントです。
イメージしてみて下さい。
ホコリまみれのテーブルにガムテープを貼ったらどうなりますか?
当然、くっつくわけがありません。
それと同じで、どんなに高機能な塗料を使ったとしても付着が悪ければ意味がありません。
●苔やカビや藻類といった微生物は、薬剤を使った高圧洗浄でしっかり除去しなければなりません。
●2回目以降の塗装の場合、剥がれたり浮いたりしている古い塗膜は処理が必要です。
●ひび割れや板金部分の劣化箇所はしっかりと補修をします。
塗料についても、各メーカーでたくさんの種類があり機能性や耐用年数も様々です。
劣化状況に合わせて正しく選んでいかなければいけません。
まとめ
住宅の寿命を早める一番の敵は水(雨水)です。
屋根は、家を水から守る大事な傘の役目をしてくれているのです。
だからこそ、屋根は建物を守る上で最も注意が必要な部位です。
しかし屋根は高い所にあるため、なかなか細い部分まで見ることができません。
苔やカビの発生は劣化のサインです。
もしも見つけたら、手遅れにならないうちに今すぐ専門の診断士にしっかり診てもらいましょう!
外装劣化診断士、耐震技術認定者の資格を持つ建物診断のプロです。年間約300棟の建物調査を担当。ドローンによる屋根診断、外壁の劣化診断だけでなく、全棟屋根裏まで入って調査。
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