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【スレート屋根のひび割れ】原因やメンテナンス時期を解説

 
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「我が家の屋根のスレート瓦はひび割れているのだろうか?」
業者にスレート屋根が割れていると言われても、なかなか自分自身で登って見ることもできません。

  • 業者から指摘されたけど、本当に割れていて深刻な状態なの?
  • 今すぐメンテナンスが必要なの?
  • 放置したら雨漏りしてしまうの?

自分の目で確かめることが出来ないので、いろいろ気になって心配ですよね。

実際に、スレートは何もしなくても経年で割れたり反ったりします。

 

では、どうしてそんなことになってしまうのでしょうか。

本記事ではスレート屋根が劣化する原因メンテナンス時期を解かりやすく解説していきます。

スレート屋根の寿命

スレート屋根の寿命はノーメンテナンスの場合で約1520と言われています。

ただし、スレート屋根の寿命は環境下によって大きく左右され、塩害地域など厳しい環境ではさらに短くなるので注意しましょう!

また、積雪地帯では使用不可とされています。

 

寿命を過ぎてしまったスレート屋根は、新しい屋根材への交換が必要となります。

でも、「15~20年」と聞くと、ずいぶん短く感じますよね?

 

その寿命を延ばすのが「塗装によるメンテナンス」です。

 

スレート自体の劣化が進行してしまう前に塗装で守ってあげることで、スレート屋根を長く使い続けることができるのです。

一度痛みが進行してしまったら塗装しても元通りには戻すことができません。そのため、できるだけ寿命を延ばすには定期的にメンテナンスすることが非常に大切です。

 

スレート屋根の劣化と原因

スレート屋根の代表的な劣化は以下のとおりです。

  1. 色褪せる
  2. 苔が生える
  3. ひび割れる
  4. 反る(変形)

特に、3・4の段階まで進行してしまった場合、すでにスレート屋根はかなり寿命に近づいている可能性がある状態ですので非常に早急にメンテナンスする必要があります。(そのため、1や2の段階で塗装することが大切です!)

 

なぜ割れるの?

スレート屋根が割れる最も主要な原因は「表面の防水切れ」です。

そもそもスレート自体には防水性がないので、水によって劣化しないように新築時から表面に塗装が施されています。

この新築塗装の防水性能はほとんどの場合、約5~7年で失われていきます。

 

防水が切れると雨水が浸み込み始めます。特に、冬場に浸み込んだ水分は内部で凍って膨張するため、スレートを割ってしまいます。

これが、スレートが自然に割れるメカニズムです。

それ以外にも、夏場の強い紫外線による劣化や、酸性雨の浸食などにより瓦は脆くなります。こんな状態で強い風が吹けば当然割れます。

 

なぜ反るの?

【写真】「反り」により隙間が開いてしまっている状態

瓦が反ってしまう原因も、実は割れと同じ「瓦表面の防水切れ」です。

経年で塗装の防水性が切れると、雨の日には雨水が浸み込み、晴れた日には乾くという状態になります。

この「吸水」と「乾燥」を繰り返すことで徐々にスレート屋根は外側に反っていきます。

 

「反り」が発生すると、開いた隙間から強風時に雨水が吹き込むため、雨漏りに直結する非常に重篤な劣化症状です。また、厄介なことに、一度反りが発生すると塗装をしても元に戻すことができません。そとため、少しでも隙間が開いている場合、決して軽く考えず非常に早急な処置が必要です!

 

スレート屋根における末期症状

以下のようなケースは、塗装によって直すことができない「末期」の段階です。

(1)強度が落ちて「割れ」が進行している

塗装をしてもその強度は元に戻らないため、この状態の屋根に塗装をしてもメンテナンス後すぐに割れが再発します。

(2)「反り」が進行している

屋根の勾配や立地にもよりますが、4~5mm反ると高い確率で雨漏りを引き起こします。塗装後も隙間は開いたままになるため雨漏りは止まらず、必ずまた別の処置が必要になります。

 

メンテナンスの時期は?

新築時に使用されているスレート屋根表面の防水効果は約57年です。

「なんとなく10年で!」と考えている方が多いですが、本来は防水が切れてくるこの時期のメンテナンスが最適です。

新築の場合、「10年保証」や「10年目の定期点検」などがメーカーから付与されている場合が多いため、「10年」が1つの節目になっているようですね。でも、実際は10年目には防水が切れてから35年経過してしまっているため、10年点検で割れが発覚した・・・なんていうケースも少なくないようです。

実際は、「割れ」や「反り」が発生しているということは、「素材が弱ってきている」ということ。そして、屋根材は防水が切れてから急激に劣化していきます。

メンテナンスは、「素材が痛むことを防ぐもの」です。痛む前の素材は、非常に長く使うことができます。反対に、痛んでしまった素材は長く持たせることができません。

この最初のメンテナンスの時期や中身によって、その後のメンテナンス費用に大きな差が出てしまいます!

しっかりと早め早めに行うよう心がけましょう!

 

メンテナンスの方法は?

スレート屋根のメンテナンスの方法は大きく分けて3つです。

  1. 塗装
  2. 重ね葺き(カバー工法):今の屋根の上から新しい屋根を重ねる工法
  3. 交換(葺き替え)するか:今の屋根を一度剥いで、新たな屋根を作り直す工法

それぞれにたくさんの種類が豊富にありますし、耐用年数も様々です。

形状や金額だけで選ぶのではなく、劣化状況に合わせて正しく選んでいかなければいけません。

 

まとめ

屋根のスレート屋根のメンテナンスは避けて通れません。いつかは必ずやらなければいけません。

そして最も重要なのは、その時期です。

◎早めにやる・・・劣化が進まず、長持ちさせられる(生涯のコストが低い)

×先延ばしにする・・・劣化が進み、長持ちしなくなる(生涯のコストが高い)

防水が切れ出した「痛みが出る前」が最善の時期です。(逆に言うと、先延ばしするメリットが一つもありません。)

大切な我が家を守ってくれている一番大切な部分は、屋根です!

「いつやろう」と悩み出した「今」動くことが肝心です。まずは、あなたの家の屋根をしっかりと見てくれる適切な診断を資格を持った専門の診断士に診てもらいましょう!

この記事の執筆者:田中

外装劣化診断士、耐震技術認定者の資格を持つ建物診断のプロです。年間約300棟の建物調査を担当。ドローンによる屋根診断、外壁の劣化診断だけでなく、全棟屋根裏まで入って調査。

 

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